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卒業寄稿 海外生活記
カンボジアで日本語雑誌を制作 楽しいカンボジアを伝えたい
矢羽野 晶子(H11卒)
1976年3月2日東京都生まれ。1999年3月専修大学文学部人文学科(史学コース)卒業。所属ゼミは中村平治ゼミ(インド近現代史)。1997年〜1998年米オレゴン大学へ長期留学。卒業後システムエンジニア、グラフィックデザイナーを経て、2006年5月よりカンボジア王国シェムリアップ州に在住。現在、現地発日本語誌『クロマートラベルガイドブック』の制作およびグラフィックデザイナー。
『クロマートラベルガイドブック』のホームページ
http://krorma.com/
カンボジアの魅力にはまる
『クロマートラベルガイドブック』
カンボジアとの出会いは約4年半前、友達に「アンコールワットへ行こう」と誘われたのがきっかけです。カンボジアはおろかアンコールワットすら知らなかったけど、面白そうだと思い、ついて行きました。結果私のほうが気に入ってしまい、その後も何度か足を運ぶようになりました。
そんな中、たまたま滞在していた時に日本にいる友達から「雑誌創刊」の求人を聞きました。元々日本ではグラフィックデザインの仕事をしていました。雑誌作りというのはデザインとはやや違った分野ですが、それでもこれまでの経験も生かせるし、新しいことへのチャレンジだと思い、働いてみようと思いました。
世界遺産アンコールワット
また以前から日本でのカンボジアの情報は少なく、しかも偏っていると感じていました。遺跡や旅行情報を除くほとんどが「戦争・地雷・貧困」です。それも一面ではありますが、全てではありません。なので「楽しいカンボジア」を伝えたいと思ったのも理由のひとつです。
余談ですが、初めての旅行に誘ってくれた友達も、仕事を紹介してくれた友達も元専大生です。不思議な縁ですね。
おおらかな人々、そして昔の日本のような風景
一歩街を外れると、のどかな風景が広がる
カンボジアは日本に対してとても友好的です。最大の援助国というのもあるかもしれませんが、穏やかな国民性が合うのかもしれません。またカンボジア人はおおらかです。目が合えばにっこりするし、近所の人同士「ごはん食べた?」などと声を掛け合ったり、取材でいきなり訪ねて行っても、イヤな顔ひとつせず気持ちよく応じてくれたりします。物質的には貧しいけど、どこかほっとする人との触れ合いが残っています。
カンボジアは戦後まだ10年ちょっとの発展途上国で、町には車やバイクが通る傍ら、牛が草を食み子供が駆け回るような、現代っぽさと懐かしさが交わる光景が見られます。よく日本の年配旅行者が「昔の日本みたいだ」と言われるそうですが、ちょうど高度成長期前、昭和30年代のようなかんじなのかもしれません。そして、発展途上独特の「良くなっていくぞ」というような活気も感じます。
大学時代のアメリカ留学経験
外国人向けのお洒落なカフェバーが集う、
通称「バーストリート」
大学時代を振り返ると、4年次の米オレゴン大学への長期留学が、私の人生に大きく影響していると感じています。オレゴン大学には日本の他にアジア各国からの留学生が大勢いたのですが、言葉を越えてなんとなく通じるものがあると感じました。それまでは他のアジアに対して、少し距離を感じていました。それが留学を通してフラットな目で見ることができるようになった気がします。だから今、カンボジアにもすっと入っていけているのかもしれません。
あとは英語ですが、留学後は正直全く生かされませんでした。しかし現在、仕事のやりとりの半分は英語です。多少錆びついてはいますが、今ようやく陽の目を見ています。
今に繋がる、過去の経験
東南アジア最大の湖、トンレサップ湖
卒業してもうすぐ10年ですが、今思うことは「何がいつどこで役立つかわからない」ということです。当時は渋々やっていたことでも、後に「あの時のあの経験が今に繋がっている」と思うことがしばしばあります。なので、学生の方は、たとえ結果がすぐに出なくても、長い目で見ておおらかに構えたらいいんじゃないかと思います。
あとは、将来海外で働きたいと考える方もいると思いますが、海外で日本人が採用される現場の多くは、クライアントが日本人や日本企業です。意外かもしれませんが、社会人としてのマナーや常識が重要視されます。なので、まず日本で社会人として経験を積み、東南アジア最大の湖、トンレサップ湖それから海外を目指しても遅くないと思います。
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