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110号 会報「育友」
キャンパス通信
シリーズ 知の宝庫 図書館から 第2回
大学図書館の特徴と役割
蔵書の特徴
―専修大学図書館の特徴をお伺いできますか。

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小島繁行 図書部長
部長 公共の図書館との比較でお話しすると、規模の違いがあります。公共の図書館、例えば市民10万人に対し蔵書が10万冊あるとすると、専修大学では学生2万人に対し150万冊という数の蔵書があります。蔵書の内容で見ると、公共の図書館に比べ、外国の書籍や、学術雑誌、紀要などの占めるウエイトが大きくなっています。
それと、大学図書館の蔵書の個性となってくるものが、コレクションと言われているものです。例えば、経営学の学位論文のコレクションであったり、スペイン市民戦争のコレクションだったり。それに加えて、教員や専門に研究された方からまとまった数の資料を頂いたコレクションもあります。そういったものは個人名がついた文庫になっていて、元学長が寄贈された経済系の小林文庫など個人の名前を付けたものを含め30程度あります。

―その中には貴重なコレクションもあるそうですね。

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フランス革命の資料などが並ぶ特別書庫。
部長 フランス革命に関するコレクションは国内ではもちろんトップです。世界的に見てもおそらく5指に入る規模でしょう。フランス革命当時、今から2百数年前のパンフレットであるとか、議会の記録、新聞、雑誌などが4万数千点コレクションされています。これらの資料を利用して、院生でフランス革命を研究のテーマにする者も出てきています。日本を代表するコレクションですから、他大学の研究者の利用も多いです。

―研究では、そのような現物の資料を目にすることが大切ですね。

部長 やはり本物の持つ強みですね。これがマリー・アントワネットの死刑判決文だという、たった1枚のビラを見ただけで、それを見た人を釘付けにする力があります。

―どのように保管されているのですか。

部長 200年前のものですから、特別書庫という別室で管理されています。いつでも誰でも見られるという環境ではないのですが、資料のほとんどはマイクロ化されています。研究などの理由で見たいという希望があれば、見ることができます。一般には展示という形でも目に触れる機会を設けています。

資料の展示
―資料の展示は定期的に行っているのですか。

部長 4月にレオナルド・ダ・ヴィンチの生誕555年を記念した展示を行いました。展示は、定期的というわけでもないのですが、機を見て企画しています。また、そう頻繁ではないのですが、学外での展示もあります

―今後の展示の予定はありますか。

部長 7月20日から8月26日の間、徳島の徳島城博物館で蜂須賀家旧蔵本の展示をします。もう1つは10月にフランス革命の資料を新宿紀伊國屋書店で展示します。このときはフランス革命研究のそうそうたる方々を招いて、シンポジウムをやる計画を進めています。
―そういう取り組みは、ほかの大学の図書館でも行うことなのですか?

部長 本を所蔵し貸し出すのと同じように、資料の展示も大学図書館の主要な業務のひとつになっています。どこの図書館も、皆コレクションを持っていますから、いろいろな形で展示して大学のアピールをしています。専修大学も持っている資料を公開して、学内の人だけではなくて、地域の方にも見てもらうということは当然力を入れていかなければいけません。広く社会に大学の知的資源を公開して利用してもらうことが新しい動きになっています。

また、専修大学ならではの図書館の試みとして、生田分館では学生の企画による展示スペースを設けました。写真や、絵画、書道などのサークルが作品を展示したり、音楽サークルが民族楽器の展示をやったり。我々がちょっと思いつかないような、学生ならではの面白い企画があります。

地域と連携
―4月に多摩地域の公立の図書館と提携されました。これはどのような取り組みですか。

部長 これも大学の社会への貢献の一環です。川崎市の多摩地区の3大学、専修、明治、日本女子大学が地域の方にいろいろな形で、大学の持っているものを提供して利用していただこうという主旨で始まったものです。

―どのように利用できるのですか。

部長 図書館の場合は来館していただくわけですが、ご自宅で専修大学のホームページを見て、図書館をクリックすると、所蔵図書が分かります。多くの蔵書の中から自分で読みたいものを検索できます。カウンターでの手続きも簡単なものにしています。

―すでに利用されている方はいらっしゃいますか。

部長 ええ。毎日のように利用の申請書が出ており、かなりご利用いただいています。そういったことを考えても、社会に出てからの方でも、読書とか、勉強という自分の中の知的好奇心をさらに伸ばそうという向上心があるのだなと感じますね。読むというのは、考える力の一番の元ですから。読んでその活字の奥、行間にあるものを洞察するという力は読書ならではのものですね。

教育と連動
―教育との連動という観点からはどのようなことをなさっていますか。

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図書館スタッフ(左)から説明を受ける文学部宇都栄子先生のクラスの学生。
部長 図書館は大学が行う教育・研究を支援する中心的な機関です。大学の学問というのは授業だけでは成り立たず、自学自習をモットーとするわけですから、図書館はそれを支える巨大な書斎といえます。図書館を上手に使った学生と、ほとんど使わないで卒業していった学生の差は大きいと思います。

ですので、初年次の利用指導を重要視しています。図書館の使い方を知らないと、テーマを出されてレポートを書くとか調べものをする時にも支障を来すので、入学した初期に図書館の使い方を分かってもらうよう、4、5、6月を中心に、クラス単位で図書館の使い方の説明をしています。今年は全学部で回数を増やしていきたいと考えています。

専修大学には本館、生田分館、神田分館、法科大学院の4館があり、学生・教員は館に関係なく検索して自分が利用したいという本はどこでも申し込めます。生田、神田間での送本も行っています。

学生は「大学図書館」のもついろいろな機能を早く覚え、大学生活やこれからの生き方に役立ててほしいですね。